20100916

Archiduino Project - vol.5


建築系におけるArduino利用計画としての「Archiduino Project」。

順番が前後するが、写真の基盤はArchiduino Projectのために試作した汎用Archiduino基盤である。Arduinoの回路図とにらめっこしながら、シロウトなりに必要最小限にして最大限の構成で回路を組んだつもりである。

開発コンセプトとしては以下の通りである。まず、すべて秋葉原で手に入る部品で構成できる事。基盤は名刺サイズのユニバーサル基板(100円)を使うこと。センシングに必要な機能だけに絞ること。

これらを勘案し、まずUSBでスケッチを描き込むための回路については、これを思い切って削除した。これは実際の利用場面では、おそらく、一度描き込んだスケッチを変更するといった事はあり得ないと判断したからである。ではどうやってATMega328Pにスケッチを描き込むのかと言えば、ブートローダを書き込む際に一緒に書き込んでしまうという方法をとった。この方がおそらく大量にセンサノードを準備する時に作業効率が良いのではないかと思ったからだ。そのため、ATMega328Pは基盤に直接半田付けせず、28pinソケットを介して回路に接続される。

アナログとデジタルの入出力ピンについてだが、これも数を減らしている。本来はおのおの6pin、14pinほど実装されているが、それらを全部使うような事は、我々の利用の範囲ではまずあり得ない。従って、経験的に最小限の数の実装とする事とした。アナログについては6pin、デジタルが4pinである。センシングの範囲であればまずこれで足りる。別な理由としては、基盤背面の回路設計が私にはこの規模で限界であった。

Arduinoとしての部分は材料費で500円もあれば出来てしまう。しかしながら、センシングしたデータを無線、特にXBeeによるメッシュでマルチホップな無線センサネットワークでサーバに飛ばしたかったので、XBeeシールドに相当する回路も実装した。XBeeと基盤との接続は、市販のピッチ変換基盤を使っている。これらを組み合わせて、XBeeチップを除くとおよそ1000円で実装できてしまう。XBeeチップはまだちょっと高くて3-4000円ほどしてしまう。

センシングは常時安定的に行いたいので、ACアダプタからの電源供給とした。この辺は今後重要な課題になると思ってはいるが、充電池では長時間計測には耐えられないことから、現状では致し方ない。今後は建築設備の一部分としてセンサノードを位置づけ、どこにどのように設置するのが現実的か考えなければならないだろう。