20100914

Archiduino Project - vol.3

建築系におけるArduino利用計画としての「Archiduino Project」。

環境計測ばかりではなく、人間の行動計測にArduinoを活用できないかという事にも取り組んでいる。これはその一例。「窓の開閉」という単純なON/OFFを取得する。

赤外線の距離センサは、秋月では3種類販売されている。写真のものは最もレンジが短いもの(SHARP製GP2Y0A21YK:0.1-0.8m)であるが、この窓は全開にするとこのレンジを越えてしまうので、現在実装しているのは中距離レンジのもの(同社製GP2Y0A02YK:0.2-1.5m)である。ちなみに長距離レンジのもの(同社製GP2Y0A710K:1.0-5.5m)もある。

得られたアナログ入力値を距離に変換する必要があるが、これは実測値に基づいて、distance = 688780 * analogRead ^ -1.32の式に代入する事で得ている。ちなみにR二乗値、つまり重決定係数(寄与率)は0.9を越えて近似されている。

これにより得ている開閉のデータは、Pachubeにアップロードされている。
Pachube: 5385

温熱環境と居住者の心理(温熱環境に対する評価や行動目的など)とを説明変数に取り、窓の開閉のON/OFFを目的変数に取るロジスティック回帰分析を実施すれば、どういうタイミングで環境調整の欲求が行動に表れるかが予測できるのではないかと考えている。

また、居住者の心理については、実際の利用場面でその都度アンケートを採るわけにはいかないので、行動や振る舞いの様子から予測できないかと考え、これについても研究を実施している。