建築系におけるArduino利用計画としての「Archiduino Project」。
12月26日に友人の設計事務所で定期的に行っている勉強会に参加させてもらい、そこで最近取り組んでいるArchiduinoに関する内容について話させてもらった。これはそのとき使ったスライドにちょっとだけ手を加えたものである。
趣旨としてはこうだ。
・ArduinoみたいなラピッドプロトタイピングツールをつかっていろいろなものをTinkeringする人(Make:r)が増えてきている。
・我々も「Archiduino」を通じて建築分野において有用と考えられるICT設備を開発してみた。
・OSHW(オープンソースハードウェア)という流れがエレクトロニクスや工芸、手芸、など各分野に浸透してきている。
・建築もOSHWの流れに位置づけていきたい。あるいは、セルフビルドの系譜に接続していく方法を模索したい。
・1000万人が年収200万円そこらという時代を考えれば、建築家は金持ち相手に特化していくか、住宅取得という方法そのものを変えていくしかないのではないか。
質疑の要旨としては以下である(「→」が回答)。細かなものは省いた。
・情報や通信プロトコルの仕様については?
→APIを公開・共有し、みんなが使えるようにして、情報の出入り口で課金するなどすればいい。委員会あるいはコンソーシアム的にやる方式はもう古いのではないか?
・情報を握ったものが権力者、みたいな風潮の中で、これはそういうものになっていってしまうのか?
→情報を握るだけではダメだ。情報から意味やある種の答えを抽出できるような人やシステムが力を持つことにはなると思う。
・これまでのセルフビルドがうまくいかなかったところにICTを持ち込んでうまくいく勝算はあるか?
→自分の身近な問題としてこういう問題がある以上、勝算があるかどうかは抜きにしてやるべき意義はあると思う。「Make:」という行為の延長がどこまで届くか、可能性は未知数。