建築系におけるArduino利用計画としての「Archiduino Project」。
今回はちょっとした思い出話とメモ書きです。
Arduinoに触れたときからいわゆる「Archiduino」の検討はすでに始まっていたといっても過言ではない。確かに、Arduinoボード自体は非常に良くできていたし、個人がArduinoをベースにしていろんなものをつくったり切ったり貼ったりというのは非常に簡単にできるすぐれた代物であった。私もその簡単さの魅力に取り憑かれたわけだし、その汎用性にはいまも夢中だ。
しかしながら、これを産業レベルで活用していこうということになると話はちょっと違ってくる。
端的に言えば、Arduinoの基本ボードには不要な機能や部品が多いと思う。例えば、USBでスケッチを読み書きするといったことは、ひとたびモニタリングシステムが運用段階に乗ってしまえばもうほとんど使わないで済むわけだし、もし書き換えが必要ということになればチップごと交換してしまえばいい。「Archiduino」実現の暁には、そもそもそのコントロール用の基盤が非常に安価になるはずだから、それごと交換してしまってもいいだろう。あるいは、デジタルやアナログの入出力ピンの数も、アナログが6つにデジタルが14個という構成だが、これもその半分程度に絞ってしまって構わないと思う。
さて、ここまで読んだ読者諸兄は思われただろうが、なぜここまでして「Archiduino」なるものをつくる必要があるのか。Arduino MiniやNano、Pro、あるいはArduino Fioといった、既存の小型基盤を使えば済む話ではないかと思われたことだろう。確かに「Archiduino」は車輪の再発明に違いないし、優れた先達たちの開拓してくれた道を行くようなものである。しかしながら前述したように、例えば住宅内でのセンシングといったような限定的な用途で実装しようとした場合、既存の小型基盤ではちょっとずつ要求仕様に満たないのである。
例えば、センシングのように24時間365日延々と動かす必要があるときは、リチウムイオン電池ではとても持たないわけであるから、AC電源を取ってくるしかないわけだし、宅内でZigBeeを使ったマルチホップを実現しようと思えば、XBeeチップを載せられなければならないわけだし、それでいて可能な限り小さくしたいわけである。できれば住宅設備として小綺麗なハウジングを用意してどこか壁にでもくっつけたいし、場合によっては壁の後ろに入れてしまってもいい。
とにかくそれらもろもろの要求仕様を整理すると、やはり独自に基盤を用意するしかないと考えるに至ったわけである。とまぁそんなわけで、いまはまだ自力でできるレベルで機能の選別と省スケール化を検討している段階だけれど、最終的には4センチ角の両面基盤に収めたいなと願っているわけである。
そんなことを考えている最中にATmega328pにブートローダを書き込む作業をする必要があったのだが、久しぶりすぎて手順を思い出せなかったのでメモっておく。つまるところ、以下のページ参照のこと。
http://www.geocities.jp/arduino_diecimila/bootloader/index.html
そういえば話は変わるけれども、Arduinoをベースにして商業用のシステムを作っちゃったりしたら、やっぱりGPLとかそういうのに抵触しちゃうのかな?法律の話はよくわかんないんだけれどね。