20110607

Archiduino Project - vol.17

建築系におけるArduino利用計画としての「Archiduino Project」。

Archiduino Project - vol.5でもすでに紹介しているが、自作のローコストArduinoを更新したのでレポートしたいと思う。

基本的な構成は変更がなかったという意味で、すでに私の中では完成されたものなのかもしれない。設計思想について以下にまとめてみる。

・名刺サイズのユニバーサル基板上で完結する(横23×縦15グリッドの範囲の中に収める)。
・XBeeの通信機能を持つ(ピッチ変換アダプタを介することは許容する)。
・デジタル/アナログ入力端子については、最大限利用可能な数を確保する(13+6でなくても良いこととする)。
・ATmega328P-PUを使う(小さいのとかはとりあえず考えない)
・スケッチは直接書き込めなくても良い(別途ArduinoなどでアップロードしたICを換装することでもよしとする)
・基本的にはACアダプタ(9V)挿したら延々と回り続ける仕様にしたい。
・なるべく必要最小限の構成を心がける。

写真のものはバージョン3.5である。

既存のバージョン3でも上記の条件をすでに実現していたが、Power LEDはピッチ変換基板のLEDと統合できたり、バイパスコンデンサの位置のせいではんだ付けの労力が大きくなってしまっていたことなどもあり、それらの点を変更したいと考えていた。また、スケッチのアップロードについても、既存の基板上の余剰スペースを活用して対応できるようにしてみたいとも考えていた。これらについて対応したのがバージョン3.5である。導線部分などのアクロバティックな構成を考えるのに苦心した。これはほんとパズルだな。だが楽しい。

3.5を作ってみて、スケッチのアップロードには対応しなくても良いのではないかと思ってしまった。やはり、ICへの書き込みは作業を切り分けて別途実施し、施工した基板にこれをがんがん嵌めて電源通して設置完了!という流れで良いのだとあらためて思い直してしまった。いちいちスケッチを描き直すような使い方を想定しないことが、やはりこのプロジェクトの前提条件であろう。

以下に構成部品を記す。

・秋月電子 低損失三端子レギュレーター5V500mA TA48M05F:AC電源からの入力電圧の調整に必要。5Vを出力。100円。
・秋月電子 低損失三端子レギュレーター3.3V500mA TA48M033F:上記で得られた5Vを更に3.3Vに変換。XBeeチップの作動に使用する。100円。
・秋月電子 水晶発振子 16MHz:16MHzの発振に必要。10個入り500円。
・秋月電子 絶縁型ラジアルリードタイプ積層セラミックコンデンサー 0.1μF 50V:主にバイパスコンデンサとして使用。10個入り100円。
・ATMEL AVRマイコン ATmega328P-PU:Arduinoの心臓部。250円。
・Digiインターナショナル XBeeチップ:出力の弱いもの(短距離型)と強いもの(長距離型)とがあるため、設置状況に応じて選ぶこと。2,730円~
・スイッチサイエンス XBeeピッチ変換基板とソケットのセット:2mmピッチのXBeeチップを2.54mmピッチに変換するためのゲタ。1セット500円というのはちょっと足元を見られている気がするが・・・
・秋月電子 カーボン抵抗(1/4W 4.7Ω):抵抗。100本100円。
・秋月電子 スイッチングACアダプター9V1.3A 内径2.1mm NP-12-US0913:Arduinoの電源として。750円はちょっと高いなぁ。
・秋月電子 ピンソケット(1×14pin):アナログ/デジタルの入出力端子用。50円×2点。
・秋月電子 2.1mm 標準DCジャック 内径2.1mm 外径5.5mm:ACアダプタから電源を受けるためのDCジャック。4個入り250円。
・秋月電子 両面ガラスユニバーサル基板:2.54ミリピッチのユニバーサル基板。60円。